【書評】佐藤航陽 著 お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

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今回読んだ本は、最近何かと話題になることが多いNewsPick Booksの『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』である。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方

オススメ度:★★★★★

お金や仮想通貨に対する理解を一段アップデートするのに最適な一冊。

また、メタップスの『タイムバンク』というサービスについての理解を深めるのにも役立つ。

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まずはお金の正体を暴く

本書のタイトルである『お金2.0』とは、『資本主義』と、その欠点を補う新たな経済、『価値主義』が共存するあたらしい経済の事である。

価値主義についての詳細は本書を参照してもらうとして、現状の資本主義でのお金との付き合い方が上手く行っておらずそのせいで悩む日々を送っている多くの人のために本書の第1章では『お金の正体』と題して、そもそもお金とは何なのか、そして今新たなお金として脚光を浴びているビットコインを始めとする仮想通貨が経済にもたらすインパクトについて詳しく解説されている。

本書の序文から引用すると、

この本を書いた目的は「お金や経済とは何なのか?」、その正体を多くの方に理解して欲しい、そして理解した上で使いこなし、目の前のお金の問題を解決して欲しいという事です。

との事なので、まさにそのことについて書かれた第1章こそが最も著者が伝えたかった部分である事が分かる。

よく分からない概念を大まかに掴むには、まず対義語を考えると良い

お金や経済とはなんなのか?

それらの特徴をひとつひとつ挙げていくのでは、あまりに大変な上、芸がない。

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そこで、対義語による理解法を用いようと思う。

「愛」の対義語は「無関心」、「ありがとう」なら「やってもらって当たり前」、「進化」なら「無変化」、など、対義語から考える事で「愛」「ありがとう」「進化」などの理解いしづらい概念の輪郭がつかみやすくなるというものである。

お金の対義語は物々交換あたりだろうが、少々大雑把すぎる。

しかし、「仮想通貨」に対するのは「国家が発行している貨幣」と、ある程度限定して言う事が出来る。

現代社会でお金というのは「国家が発行している貨幣」を意味することがほとんどなので、お金の対義語、と言うか逆の概念は「仮想通貨」という事が言えそうである。

つまり、先程あげた「愛」などの例のように、「仮想通貨」について学ぶことは「お金」について学ぶ事に繋がるのである。

お金2.0とは、仮想通貨のことではない。

テレビのニュースなどでの扱いも増え、仮想通貨元年と呼ばれた2017年。

「お金2.0」と言うタイトルを見ると仮想通貨の事について書かれた本だと思う方も多いだろう。

だが、先程書いたように「お金」とは「国家が発行した貨幣」であり、「資本主義経済」のことなので、「仮想通貨」とは真逆の概念である。

「お金2.0」とは、「資本主義」と、それを補完する「価値主義」を合わせた新しい経済の形の事。

これから我々を待ち受ける未来が楽しみになる一冊

本書は資本主義経済の弱点を補う価値主義経済を一足先にイメージ出来る本で、希望一杯の年明けに読むのに最適な一冊と言えるだろう。

自分を含め、この本を読んだ方に贈りたい言葉が一つある。

それは、アラン・ケイの「未来を予測する最良の方法は、それを発明してしまうことだ」という言葉である。

この本を読んで「価値主義経済」に希望を感じたなら、「理想的だけどどうせ実現出来ないだろう」と思うのではなく、その実現の一翼を担いたいものである。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方

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