【要約】新時代に求められるのは多様性の受容。 落合陽一著 超AI時代の生存戦略 第1章 まとめ

落合陽一氏の『I時代の生存戦略 ~シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』の要約。

「AIはAIの仕事、人間は人間らしいクリエイティブな仕事をすればいい」という論調が思考停止だと感じて嫌いだという落合氏。

そんな彼がこうした漠然とした論調のひとつひとつの要素について思考を止めずに熟孝して導き出した答えを綴ったものが本書である。

このまとめでは、私自身にとって分かりやすい表現に変えているため、著者の意図とは離れてしまっている部分もあるかもしれないが、あくまで私が後で見返して本書の内容を復習するための「読書ノート」としての役割を担っているので、これでいいのだ。

超AI時代の生き方、「ワークアズライフ」

まず第1章の大きなテーマが「ワークライフバランスからワークアズライフへ」というもの。

インターネットにより常時接続性が高まり、いつどこに居ても仕事が出来る時代に「ワークライフバランス」は不適切だからである。

そして、それは当然「一日中馬車馬のように働け」という意味ではない。

単純にワークとライフで分けるのではなく、報酬かストレスかでマネジメントをするという事である。

好きな仕事をする人にとっては家での家事はおろか、ダラダラすることすらストレスという場合もある。

インターネットがあらゆるものの垣根を無くした。

また、ワークとライフと同様に、インターネットによってグローバルとローカルの差もなくなった。

そこにあるのは上下関係ではなく対比関係である。

グローバル展開しているものをローカライズする事で得られる付加価値もあるからだ。

また、コンピュータと人間の支配関係の上下を論ずることも無意味だ。

すでにやる事が決まっている仕事を、早く、効率よくやるような競争こそ、コンピュータの得意分野。

人間はブルーオーシャン、つまり「今ない仕事」を探す事に集中するべき。

自分のやっていることと近い分野で「今、誰が何をやっているか」を調べ、競合しそうな事例があれば、そこにどんな価値を足せるかを考える。

つまり、超AI時代のライフスタイルは大きく2つに分かれる。

今はまだない新しい仕事、新しい価値を生み出すライフスタイルと、今ある仕事をコンピュータに任せてしまうライフスタイル。

比率の違いはあれ、1人1人が双方を組み合わせて自分のライフスタイルを選ぶ事になる。

報酬とは、「やりたい事」

生活を「報酬」と「ストレス」の対比でとらえると、「ストレス」は「やりたくない、いやな事」、一方の「報酬」とはすなわち「好きな事、やりたい事」である。

本書ではこの報酬について、「ギャンブル、コレクション、心地よさ」と表現されている。

ようするに、自分がやりたくて仕方なくて、気づいたら時間が経っていたというような体験が出来る趣味である。

だが、現実にはこれを探すのがなかなか難しい人も多いと思う。

そこで、スティーブ・ジョブズの名言、「なにをしないのかを決めるのは、なにをするのかを決めるのと同じくらい大事だ。」というものを参考にして欲しい。

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これは、やりたい事が見つからない人にも当てはまる言葉だと思う。

つまり、やりたくもないことで一日の大半が埋まっているからやりたい事をやる時間もないし、そもそも何がやりたかったのかもわからなくなっているわけで、今こだわりなくやっている事の中から「やりたくない事」「ストレスの元」を抜き出し、それをやらないことで時間を作る事から始めると良い。

とにかくいろいろ手を出してみて、「やりたくない事」に当てはまらなかった、「やりたくなくはない事」がつまりは「やりたい事」なのである。

完成物=スタンプ

前項の「コレクション」について、落合氏はクリエイターらしく「完成物」と表現されているが、なにかを作ることが少ない私は、これをスタンプラリーのスタンプに例えてみる。

とにかく、進み始めたら、スタンプを押せる所までは行く。

こうする事であとから振り返った時に「これだけの事をやった」という達成感が得られるし、他人にも自分が何をやれて何をやってきた者なのかが分かる。

とにかく始めた事が形に残るまではやる事が大事という事だ。

信仰心とコンテクスト

1人1人がブルーオーシャンを目指すという社会では、自分を信じる事が重要である。

その信仰心を裏付けするためには、時代性や背景、歴史などのコンテクスト(文脈)を意識する事が必要だ。

そして、それぞれ違うコンテクストによる違った目標を目指す社会においては、多様な他者の信仰を受け入れる姿勢が重要となるだろう。

現代人(少なくとも日本人)にはまだまだ乏しく感じる「多様性の受容」は、全員がブルーオーシャンを目指す時代に移り変わる前に必要なのか、移り変わったあとに自然に身につくのかは分からないが、切っても切り離せない関係には違いない。

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