貨幣は人類史上最も偉大な発明 サピエンス全史 第10章 読書ノート

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前回の記事:世界統一を実現した3つの要因 サピエンス全史 第9章 読書ノート

世界統一を実現した3つの要因 サピエンス全史 第9章 読書ノート

今の我々の生活に密接に関係している貨幣が主役となる、『サピエンス全史』第10章の読書ノート。

これは私にとってももっともっと深く理解したい分野なので実に興味深い内容だった。

人類の歴史をこれほど包括的、網羅的に学べる本はそうそうないだろう。

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貨幣こそ最強の征服者

前回の記事で、ホモ・サピエンスの世界統一に欠かせない3つの要素が貨幣、帝国、宗教だと書いた。

今回、最初に取り上げる『貨幣』こそ、その3つの中でも最も圧倒的な力で多数のサピエンスをまとめ上げた。

事実、いまの我々の生活に最も密接に関連しているのはこれだろう。

本書では、物々交換から徐々に貝殻やタバコなどの貨幣、そして硬貨や紙幣、コンピュータのデータに変わっていく様子が丁寧に描かれている。

これまでお金について深く考える事がなかった方でも、この章を読めばその全体像を掴む事が出来る。

得意な事だけしてお金を稼げ!

かくいう私自身もそれほどお金に詳しかった訳でもなく、お金との付き合い方が上手い方ではない。

そのため、本章を読んで思う事は非常に多かった。

まず、貨幣には、2つの普遍的原理、普遍的転換性普遍的信頼性があるとし、これらの邪悪な側面についても語られているが、ここではその便利な機能面にのみ着目してみよう。

まず、普遍的転換性とは、貨幣に仲介させる事で、様々なもの同士を好きな時に交換出来るようになった事。

そして、普遍的信頼性とは、貨幣に仲介させる事で、様々な事業において、あらゆる人同士が協力出来るようになった事である。

貨幣が人間の社会を円滑に回すためのツールである事を考えると、貨幣をたくさん集め、たくさん使う事はとても重要な事である。

そこで、貨幣をたくさん集めるにはどうすれば良いか。

それぞれの人が好きな事や得意な事で、質の高い商品やサービスを提供した方が多くの貨幣をもらえる事が分かる。

また、同じものでも、その場所、場面によって物の値段は変わる。

いくら出してでも欲しい人やタイミングで売った方が、双方にとって満足度が高い結果になる。

そうやって集めたお金を自分が苦手な事をやってくれる、それが得意な人に支払う事でお互いに協力して円滑に社会を運営する事が出来る。

そこでお金を集める事自体が目的になってしまい、苦手な事でもそれぞれがやろうとすると、お金の巡りが悪くなってしまうのである。

血の巡りが悪くなって壊死するのと同じで、お金の巡りが悪くなれば末端は無くなってしまう。

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必要な時に必要なサービスが受けられずに困るのはお金を貯め込んだ当の本人である。

介護離職の問題は正にこうやって起きている。

いざ、身内に介護が必要になっても代わりに介護してくれる人を見つけるには、日頃からそういう職にお金を回しておかなければならないし、勿論介護職もその仕事が得意で好きな人たちが質の高いサービスを提供しなければ十分な対価を得るのは難しいだろう。

とにかく、自分の専門性が要求される、自分でなくても問題なく出来る仕事はどんどんお金を使ってやってもらい、その分空いた時間で休養したりさらにお金を稼ぐ事が社会全体のためになるという事だ。

これからの日本とお金

話は変わるが、日本ではお金稼ぎには悪いイメージが根強いと感じる。

本書にも書かれている通りお金には邪悪な面があり、今の日本で最も声の大きい世代の人たちがその面で苦しんできた事が理由かもしれない。

世代交代でこれから数年の間にそういった認識も急速に代わり、また、ビットコインなどの仮想通貨の普及も加速し、東京オリンピックの2020年頃には世界のお金はどうなっているのか、そして日本はどの程度ついて行けているのかが見ものである。

身近なお金がテーマだったので、実に様々な事を考えるきっかけになる章だった。

サピエンス全史

iBooks版

サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福 – ユヴァル・ノア・ハラリ & 柴田裕之

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