科学は無知を知る事で始まった。 サピエンス全史 第14章 読書ノート

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ホモ・サピエンスは歴史を転がって来た。 サピエンス全史 第13章 読書ノート

サピエンス全史』第14章の読書ノート。

この章から、1500年頃にヨーロッパで起こった科学革命について見ていく。

認知革命が起きたのが7万年前、農業革命が起きたのか1万年前、科学革命が起きたのが1500年前と考えると、ホモ・サピエンスの生活を最も大きく変えたのがどれかは考えるまでもない。

何がきっかけでこれほどの大きな変化が起きたのか?

無知を認めた「賢い人」

科学革命が起きたきっかけは、ホモ・サピエンスが無知を認めた事にある。

それまでの、宗教の教えなどでは、神や賢者は全てを知っており、個人が知らないのであれば知っている人に訊けば良く、誰も知らない事はそもそも人類にとって必要のない事とされていた。

例えば、古い地図では見た事もなく、実際には存在しない世界の果てが詳細に描かれていたりする。

そう言ったものは単に知識の不足を意味するのではなく、「無知である事を知らない」事を示している。

科学革命により、「人類の誰もが知らない、知るべき事がある」という事を多くの人が受け入れたのである。

観察と数学

文字の成り立ちの順番では、まず不完全な書記体系として、数字が生まれ、次第に物語を記述出来る文字が生まれた。

その2つのハイブリッドと言える数学が、科学においては特に重要な意味を持つ。

今日では心理学、社会学、経済学、政治学などのあらゆる学問で統計学が必要なほどである。

力の獲得

科学革命以前の学問との決定的な違いが、それが力を持っているのか、役に立つかどうかを重視する事である。

この役に立つという事に関して、人類の統一の所で取り上げた「貨幣」「帝国」「宗教」との関わりが顕著になる。

要するに、経済的に、政治的に、もしくは特定の宗教やイデオロギーに役に立つ研究にお金が支払われ、さらなる力を生むのである。

サピエンス全史

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