ホモ・サピエンス飛躍の秘密は虚構にあった。 サピエンス全史読書ノート 第2章

前回の記事:サピエンス全史 読書ノート 第1章

前回に引き続き、『サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福』第2章を読書ノートにまとめていく。

第2章のタイトルにも含まれる『虚構』はホモ・サピエンスと他の人類の最も大きな違いである。

今回は『虚構』について深掘りしてみる。

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認知革命で虚構を手に入れたホモ・サピエンス

ホモ・サピエンスが15万年前に登場してから他の人類の居場所を奪い始めるまでの約8万年の間は他の人類との差は大きな脳以外には特になかったようだ。

そして、7万年前に起きた変化が第1章で取り上げた『認知革命』である。

ホモ・サピエンスの脳に何らかの変化が起きた事で、一気に他の人類を駆逐するための新たな武器、『虚構』を操る力を手に入れたのだった。

虚構とは空想上の現実

精選版 日本国語大辞典』によれば、虚構とは、要は嘘、作り話、空想上の現実である。

この中でホモ・サピエンスの武器としての虚構には、空想上の現実が最も近いだろう。

ここについての詳しい解説は本文に譲るが、ここで言う空想上の現実とは、国家、お金、神、法律などという、実際には存在しないがホモ・サピエンスの共通の想像の中にのみ存在しているものの事である。

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虚構がサピエンスを食物連鎖の頂点、そして世界唯一の人類へ

噂話を飽きずに続けたり、小説などの作り話を楽しむ事が出来るのも、ホモ・サピエンスが虚構を操り、信じる能力があればこそなのである。

つまり、現実にはないものをあるように感じ、それを信じて社会を形成する事、実際には体験していない他人の話から教訓を得て行動に反映出来るのは、ホモ・サピエンスならではの優れた点という事だ。

『サピエンス全史』のような本を読んで、新たな知識を体系的に得られるのも、虚構を構築出来る能力があればこそで、何億もの人が法律などのルールに則って規則的に行動をして協力しあえるのも、虚構を信じているからである。

ただ、間違えてはいけないのは、「虚構だから信じるのは愚か」とか、「目を覚まさないといけない」という事ではない。

大切なのは、どんな虚構をどんな目的でどんな人達が利用しているのか、を理解し、虚構に振り回されずに使いこなす事である。

虚構を操る事で、ホモ・サピエンスは他の人類よりもはるかに多数で協力しあって、より大きな獲物を狩る事が出来たり他の人類を駆逐する事に成功したのだから。

『虚構』がサピエンス特有のものであるという視点で見ると、色々な事が違って見えて来そうである。

サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福

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